SMC 空気圧制御機器の世界トップシェア

今回は空気圧制御機器のメーカーであるSMCについてまとめてみます。

空気圧制御機器とは

まず、空気圧制御機器とはなんぞや、というところから始めます。なにせ私自身が株式投資を始めて、SMCという会社を知ったとき、空気圧制御機器ってなんだ?というレベルだったからです。

空気圧制御機器というのは読んで字のごとく、空気圧を制御する機器のことです。

あらゆる産業機器は、動力が必要なのですが、その動力というのは、大きく分けて電動、油圧、空気圧の3つです。このうちの空気圧を司る機器が空気圧制御機器です。

電動、油圧、空気圧には、それぞれに長所と短所があります。

最もエネルギー効率に優れるのは電動です。そもそも油圧を動力とする場合、油圧ポンプを動かすため電力を使うことがあるし、空気圧もコンプレッサを動かす必要があるため電力を使います。電力を使用して油圧、空気圧を利用とするとエネルギーの交換が行われることになり、エネルギー効率という面では、油圧、空気圧は劣ります。

電動は制御がしやすいという面もあり、動力としては優秀なのですが、全て電動にしてしまえばいいじゃん、というほど単純な話ではないようです。

電動で全てを動かそうとすると、システムが複雑になったり、導入コストが大きくなったりというデメリットがあり、

一方、空圧はシステムがシンプルでメンテナンスが容易、コストを比較的抑えやすいというメリットがあります。

加えて伝達媒体が空気なので、衛生管理が重要な製品の製造機械に採用されやすいという面もあるそうです。

市場とシェア

そんな空気圧制御機器の市場でSMCは国内シェア60%、世界シェア30%で世界トップシェアを持っています。

この空気圧制御機器の市場は、産業の自動化が進むのに伴って大きくなります。新興国では人件費高騰もあり、自動化・省力化が進んでいて、それを示すように、経済成長が著しい日本以外のアジア地域での売上が、SMCの地域別売上では最も大きい比率となっています。

配当方針

配当方針については、会社ホームページからは具体的な数値の文言を見つけることができませんでした。

ちなみに、このサイトの銘柄分析では、投資指標や経営指標などによる分析はあまり書いていないのですが、財務は優れており、配当余力は十分にありそうです。具体的な数字は四季報などをご覧ください。

まとめ

では、長期保有のつもりでSMC株を買うかどうかの話です。

いまのところは産業に欠かせない要素の一つである空気圧制御機器を製造していて世界的なシェアも申し分なく、かつ、今後の成長性も期待はできます。

ただ、5年先までの業績の成長可能性はかなり大きいと思えるのですが、10年単位では私には予想できません。

10年先には技術の進化で、電動が部分的にでも空圧や油圧の替わりをできるようになっていて、空圧や油圧のシェアを取っていくという可能性はないものかと素人ながら思ったりします。詳しい方からすれば色々な意見があると思うのですが、私のような弱小酒飲み個人投資家には知識が及ばない範囲のことで分からないので、私は今のところ保有はしないことにしました。

※投資に関する判断は自己責任でお願いします。

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